ありんこです。(プロフィールこちら)
福井県北部、自殺の名所として知られる「東尋坊」へ行ってきました。
東尋坊から雄島(おしま)へ
東尋坊から、遠くの方を眺めると見える、異常なほどに真っ赤な橋。
その橋の向こうにある島が、今回紹介する「雄島(おしま)」です。
自殺の名所、東尋坊で自殺した人の死体が、潮流によって流れ着くと言われ恐れられているこの雄島。
東尋坊まで来たからにはと思い、行ってみました。
東尋坊からは徒歩30分くらい。バスもありますが、今回は徒歩で。
寂れた道路と遊歩道
東尋坊から雄島までの道、単純で広い道なんですが、けっこう静まり返っています。
ひたすら何もない、車もあまり通らない、人は全く通らない道を歩いていきます。
人が通らないからか、歩道がありません・・・。
観光客で賑わっていた東尋坊から、ちょっと歩いてきただけなのに、まったく違った空気感。
辺りに響く虫の声、昼間なのにカラスがガーガー鳴いているという、心なしか気味悪ささえ感じます。
道路に沿って続いている遊歩道は、荒れ放題。
草木に覆われて、道が残っているのかさえ分かりません。
こちらも東尋坊一帯にあった遊歩道同様、「夜間の通行は危険ですので午後9時以降は立ち入らないでください」の看板が立っていました。
ひたすた、誰も通らない大きな道路を歩いて行きます。
東尋坊からは、だいぶ離れたよう。かなり遠くの方に、東尋坊と東尋坊タワーが見えます。
日本海に架かる赤い橋
雄島、近づいてきました。
ここ周辺は、漁港にもなっているようです。
そして、雄島へと続く真っ赤な橋。
この橋の下は水深が浅くなっているからか、橋の両側から、波が橋に向かって立っているように見えました。
ここ周辺の潮流によって、東尋坊で身を投げた人たちの死体が集まる場所。雄島にはそんな言い伝えがあります。本当なのかどうかは分からないけど、たしかにここ周辺、潮の流れが一定方向じゃなく複雑になっているのが見て分かりました。
「その土地の人が口を閉ざす日本列島のヤバイ話」に詳細が書かれているのを読んで、ここ雄島に来てみようと思ったんですが・・・
ここ雄島に続く橋は、渡っている途中に海の中から人の手が出てきて、引っ張られるんだとか。そして海の中に引き込まれてしまうので、最後まで渡り切り雄島にたどり着くこと自体が難しいそう。
もし誰も観光客がいなかったら、渡るのをやめようと思っていた橋。
意外と、駐車場には地元の福井ナンバーの車、レンタカーもちらほら。渡っている人たちをしばらく眺めていましたが、途中で何かが起こるわけでもなさそうだったので、わたしも渡ることに。
橋から海を見下ろすと、台風後の荒れた日本海。濁っているというか白っぽいというか、まったく海中が見えませんでした。
そして、足を引っ張られるわけでもなく無事、雄島へ上陸。
柱状節理
キレイな柱状節理が見られる雄島。
木が生い茂っていて、島内のようすは外からじゃ全く見えず。
破ってはいけない、雄島での掟
雄島に上陸するとすぐ、鳥居があります。
その鳥居をくぐると、目の前は長〜い階段。島に上陸した人たちはみんな、その階段を登っていきました。
なんだか足が疲れていたのと、なぜか急に怖くなってしまったのとで、わたしは断念。
そのまま、赤い橋を引き返してしまいました。
ただ、後から調べてみると、ここ雄島に上陸したからには、守らなければならない掟があったのです。
- 雄島に続く橋を渡り鳥居をくぐったら、必ず雄島を一周しなければならない。
- 雄島を一周するときには、必ず時計回りで歩かなければならない。反時計回りで歩くと死ぬ。
というもの。
そして、鳥居をくぐったのに雄島を一周せずに引き返して来たわたしはゾッとしてしまいました・・・。
かと言って、なぜだか、もう一度赤い橋を渡って島に上陸し直そうとは思わなかったのでした。歩き過ぎて疲れた足がそうさせたのか、ただ単に恐怖がそうさせたのか。
ただ、さらに調べてみると、雄島を時計回りで歩いたにもかかわらず、何者かに足をとられて派手に転んでしまったという人。
途中で怖くなり、一周するのをやめてしまった人。
全部本当の話かどうかは分かりませんが、いろんな人たちのいろんな体験がありました。
特にこれと言った恐怖はなかったものの、霊感のまったくないわたしでも、なんだかよく分からない、独特の空気を感じてしまった雄島と赤い橋。
説明するのは難しいんですが、静けさというか、騒がしさというか・・・。
そして唯一気になったのが、赤い橋のちょうど真ん中あたりからよく見える、海上に突き出た岩場。
白い何かがたくさんくっ付いているなーと思い、写真を撮って拡大してみると、どうやらその白いもの全部がカモメだったのでした。
他の岩場には全くいなかったり、いても1羽くらいだけのカモメが、なぜあの岩場だけにたくさんいたんだろう・・・
海の上に鳥が集まっていると、その真下の海にはたくさんの魚がいる、ということを聞いたことがあります。
魚がたくさんいる、ということは、魚のエサになる小魚やプランクトンがたくさんいるということ。
小魚やプランクトンがたくさんいる、ということは、そのエサになる何かがたくさんある、ということなんですが。
東尋坊で自殺した人の死体が流れ着くと言われている雄島・・・それとこれとは、何か関係があるんだろか・・・。
雄島や東尋坊、その他日本国内のある場所にまつわる、知られざる話がたくさん載っている、ちょっとこわいけど面白い本です。
興味があればぜひ。
雄島へのアクセス
東尋坊と同様、福井県北部にある島です。
電車の場合は、福井駅までJRで。その後「えちぜん鉄道」に乗り換えます。
- えちぜん鉄道で「三国港駅」まで行き、徒歩1時間ほど
- えちぜん鉄道で「三国駅」または「あわら湯のまち駅」まで行き、バス
三国駅とあわら湯のまち駅からのバスは、平日は1時間に1本。休日は1時間に2本です。