星空の写真はデジカメで簡単に撮れる
フォトグラファー・写真家のありんこです。(プロフィールこちら)
夏の夜って、ほんのりあたたかくて、快適。
昼間の猛暑なんて忘れてしまうくらいの涼しさのなか、夜空が綺麗に見える静かな場所へ行って、のんびりと天の川を眺める。素敵な時間ですよね〜。
美しい星空と天の川の写真を撮ってみたいと思ったら、夏の夜がいちばん!
具体的な撮影方法については、こちらの記事→『カメラ女子が教える星空写真の撮り方!夜空の星を綺麗に撮る方法とコツ』を参考に。
こちらはスマホではないですが・・・
コンパクトデジカメや安価なミラーレス、一眼レフカメラなどでも、これくらいの星空であれば撮れます!ちょうど、天の川が写っていますね。
※ こちらの写真はレンズを広角のものに付け替えて撮っているので、レンズ交換のできないコンパクトデジカメで撮る場合には、ここまで広い範囲の空を写すことはできないんですが。
撮影する場所、時間帯や空の色、カメラのホワイトバランスなどによって、写り方ってけっこう大きく変わります。
ちなみに天の川は南北にながーく伸びているので、天の川を撮影したかったら、北か南の空にレンズを向けて撮影するのが良いですね!
参考記事→『カメラ女子が教える星空写真の撮り方!夜空の星を綺麗に撮る方法とコツ』
星空を綺麗に撮影するなら、三脚が必須!こちらも合わせてどうぞ→『カメラ女子用アクセサリ!初心者にも手軽でおすすめなカメラ三脚ベスト3』
フィルムカメラで星空の写真を撮影してみた
つづいて・・・今回挑戦してみたのは、星空をフィルムカメラで撮影してみる、ということ。
もちろん、デジタル一眼レフカメラなんかよりも綺麗に撮れるとは思っていません・・・なんなら無謀。星空の写真として、まともなものが仕上がるとはまったく期待していませんでした。
というのも、フィルムカメラというのは
- ディスプレイがないので、写す範囲、画角を調節できない
- ためしに撮影してみた写真を、その場で確認できない
- ピントが合っているかも分からなければ適正露出かどうかも分からない
- フィルムのISO感度は、高くても400とか800とか
- そもそも写真がちゃんと撮れているか現像するまで分からない
などいろいろと不便なことが多いのです。
昔は、これがふつうだったんでしょうね〜。
ISO感度というのは簡潔に言うと、感度を高く(数字を大きく)することで暗い場所でも明るく写せるというもの。デジタルでは調節できるんですが、フィルムでは調節できません。
ちなみに今回使ったフィルムのISO感度は100。ISO感度が100というのは通常、晴れている日の昼間くらい明るい場所で使うものですね・・・。
そして、ほぼ期待もせずに3枚、星空を写真を撮影してみました。
使用したフィルムは、Ektar100。
※ 使用したフィルムカメラはCanon EOS 5、レンズはPlanar T* 1.4/50 ZE
まず1枚目。ISO100、F値1.4、シャッタースピード30秒。
デジタルカメラで星を撮影するときには、たいてい20〜30秒間、シャッターを開きつづけるのですが、(※ フィルターやポラリエなど使用しない場合)
撮影したあと、撮れた写真を確認することはできないんですが・・・さすがに、ISO100じゃ全然星写ってないだろ〜と思ったのですが、まあその通りで、ほぼ写っていないですね。残念。
2枚目。今度はISO100、F値1.4、シャッタースピード1分間くらい。
BULB機能(シャッターを押している間ずっと開き続け、指をはなすと閉じる)を使い、正確な時間は分からず。暗闇で時計を見ることもできないんで、とりあえず60秒間数えました。
これ以上長時間シャッターを開けつづけると、今度は星が流れていってしまう(地球は回っているんで)というわけで、ひとまず1分間だけ。
まあまあ、良い感じに写っていますね!あてずっぽうの画角もちょうど良かったようで、素晴らしい。天の川も中心に写っています!
そして最後に、3枚目。ISO100、F値1.4、シャッタースピード2〜3分間くらい。
最後はやけくそですが、シャッターを思いっきり長時間あけてみました。自分の指がプルプルしない範囲で。
明るくはなりましたが、やはり限界。星はもはや点ではないし、全体的に少しブレてしまっています(リモコンを使えばよかったのかも)。
そして、飛行機が通ったようですね・・・真ん中に飛行機の道筋が写っています。
いかがでしたか?「意外と、フィルム写真でも星って写るもんなんだなー」とか、「こりゃザラザラ過ぎて、デジタルの方が圧倒的に良いだろー」とか、きっといろいろな意見があることでしょう!
わたし個人としては、もちろん綺麗に撮りたいなら文明の利器に頼ってデジタルを使ったほうが断然良いですね。カメラやレンズの他に、性能がよくコスパの高い三脚や、ポラリエなどの超便利なアイテムだってあるわけで。
ただ今回はフィルムカメラを使って、アナログな方法で星空から届くわずかな光を捉えることができた、ということに圧倒的な面白さを感じたんですよね!
デジタル機器の性能が昔と比べて大きく上がり、綺麗に写せるカメラやレンズが安価で手に入るようになりました。SNSをはじめ、インターネット上には膨大な量の綺麗な写真があげられています。
ただひたすらに、綺麗な写真を撮りたい!(作りたい)というだけであればお金を積んで、良い機材と良いレタッチソフトを手に入れてそれなりに勉強すれば簡単なわけです。簡単、ではないかも。
写真を撮ること自体をマイペースに楽しみたいなら、フィルムカメラはかなりおすすめですね!
今回星空写真に使ったEktar100というフィルム、個人的にも色表現が気に入っているもののひとつです。興味があればこちらの記事もどうぞ→『カメラ女子のフィルム写真比較!「Kodac Ektar100」と「FUJIFILM業務用100」』
意外と簡単に、どんなカメラでも星空って撮影できるんですよね。
わたしはiPhoneSEユーザーなので、さすがに星空を綺麗に撮ることはできませんが(画質や機能性が低い)・・・新型のiPhoneなどを使っているなら、長時間露光機能やアプリなどを使って、ある程度は撮れます!