【カメラ女子の貧乏一人旅】紀伊田辺の桜、紅葉スポット「奇絶峡」と怖い噂




和歌山県田辺市の景勝地、「奇絶峡」と吉野熊野国立公園

ありんこです。(プロフィールこちら

和歌山県田辺市にある、「奇絶峡(きぜつきょう)」

吉野熊野国立公園の一部に指定されている景勝地で、田辺市秋津から龍神温泉に向かう道の途中にある、なかなか興味深いスポットでした。

雨が降ったわけでもなく、天気が悪いわけでもないのに、なんだかひんやりとした独特の雰囲気と静けさを感じる場所。こちらは1枚だけ撮影したフィルム写真。なんだか非日常。ちょっと千と千尋のような世界観さえ感じられる場所です。

奇絶峡は、会津川の上流、約2kmにわたる渓谷。滝や大きな岩、奇妙な形の岩などがいたるところに点在しています。わたしが訪れた時期は夏〜秋へと季節が変わる中途半端な時期でしたが、桜の開花時期や紅葉の時期には、かなりの絶景が見られるそうです。

 

「奇絶峡」と吉野熊野国立公園。事故多発スポット滝見橋と不動の滝

奇絶峡の入り口「滝見橋」

ここからはスマホで撮影した写真ばかりですが・・・

こちらが奇絶峡への入り口となる、滝見橋。この滝見橋付近、じつは水難事故の多発スポットだそうで、この下に流れる川は年間を通して遊泳禁止になっています。

川の流れはそこそこ速く、大きな岩もたくさん。ただ、かと言って人が溺れる事故が多発ような川でもない印象です。ちょっと雨が降らなければ枯れそうなくらい水量は少ないし、そこらじゅう岩だらけなので、下流のほうに人が流れていってしまうような危険をまったく感じません。

なのに、水難事故多発スポットであり遊泳禁止。

水難事故の原因が、どこか他の部分にでもあるというんだろか。

 

不動の滝と不動明王

奇絶峡入り口にある赤い橋、滝見橋を渡った先には、「不動の滝(ふどうのたき)」へと通じるゆるやかな流れの川があります。

ここ奇絶峡にある「不動の滝」、あたりに静けさが広がっている分、流れる滝の音と打ち付ける水の音、滝から届く細かい水しぶきを楽しむことができます。ひとりでのんびり、物思いにふけったり瞑想したい人にはぴったりの場所・・・

 

じつは「不動の滝」って、日本全国各地に数百カ所も存在するんですが。どこも不動明王という仏様をまつっている滝のことなのです。

上秋津の木村さんって書かれても誰だかちょっと知らないんですけど・・・100年以上前からまつられている、ここ奇絶峡の不動明王。

 

なんと、奇絶峡の不動明王がまつられている場所に、自由に入ることができました。

 

不動明王は怒っているような顔をしていて、右手には剣、左手には縄を持ち、背後には火炎が燃えているというちょっとこわい姿をしています。「磐石」と呼ばれる巨大な金剛石(ダイヤモンド)の上にいて、そこから動かない仏であるということから、不動明王と呼ばれているんだそう。

不動明王のご利益としては、まず海の安全交通安全。さらに厄除け家内安全商売繁盛などのご利益もあると言われています。

 

高尾山への登山口

ここ奇絶峡は、高尾山への登山口としても利用されています。東京にある高尾山じゃなく、ここにも高尾山があるんですね。東京にある高尾山同様、比較的初心者向けの登りやすい山なようです。山頂までの所要時間は、1〜2時間ほど。

 

初心者向きの登りやすい山なんですが・・・こんな注意書きも。

 

木に縛り付けられたサル・・・君はいつからいるのかな。

 

「奇絶峡」と吉野熊野国立公園。疑問と継子投の怖い話

奇絶峡、この他にも、整備されているのか整備されていないのか・・・ちょっと不思議に思うポイントがいくつかありました。

「さわらないで下さい」って、遊歩道にあるひとつの岩に書かれていたり。なぜ?どこに触っちゃダメなのか?謎です。

 

看板にコケの生えかかった延命地蔵。延命地蔵とだけ書かれている看板の向こうの方、足を踏み入れるのがちょっと難しい場所にいる(見えないけどおそらくいる)お地蔵さん。

 

継子投(ままこなげ)

奇絶峡は吉野熊野国立公園の一部に指定されている景勝地なんですが、吉野熊野国立公園ってけっこう広い。

奇絶峡からは離れますが、和歌山県南部、これまた吉野熊野国立公園の一部になっている場所に、「継子投」という場所があります。

昔、お母さん(継母)が小さな赤ん坊を、断崖絶壁のこの場所から投げ落としたという伝説が残っているのです。だから、「継子投げ(ままこなげ)」。

 

なんだか怖い話ですが、こういう言い伝えが反映された地名の場所、地元の人たちが口をつぐむような怖いうわさが今でもなお残っている場所は日本全国各地に、意外とたくさんあるもんです。

 

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