カメラ女子におすすめ!星空写真を綺麗に撮る方法
フォトグラファー・写真家のありんこです。(プロフィールこちら)
綺麗な星空の写真って、雑誌やパソコンの背景画像なんかでよく見かけたりしますよね。
日本国内でも星がたくさん見られる場所はたくさんあるわけで。星空の写真って、撮り方さえ知っていれば撮るのは意外と簡単!
撮り方を知らなければ、肉眼ではけっこうたくさんの星が見えていたとしても、その星のひとつも写真には写りません・・・
でも撮り方を学ぶだけで誰でも、綺麗な星空写真って撮れるもんなのです!しかも、「目ではこんなに見えていないんですけど・・・」というレベルのとんでもない数の星が写真には写ります。時期や時間帯、タイミングによっては天の川や流星までも!
ということで今回の記事では、誰でもこれさえマスターしてしまえば綺麗な星空写真が撮れるという方法とコツ、まとめて紹介します!
星空写真撮影のときに準備するべき必要な物
星空写真を撮るとき、最低限これだけは準備が必要!というもの。
- カメラ
- 広角レンズ
- 三脚
たったのこれだけ!
カメラはできれば一眼レフやミラーレス一眼、広角レンズ(35mm以下とか)が装着できるものが良いですね。ただレンズ交換できないコンパクトデジカメや、広角レンズじゃないレンズを使っても、星は写ります。広範囲の星が写らないんで、星の数は少なくなりますが。
三脚は、長時間カメラのシャッターを開けるのでブレ防止に必須!
あとはペンライトなんかがあると、暗い場所での操作に便利ですね。スマホのライトでも良いと思います。
おすすめカメラやレンズ、選び方についてはこちらの記事をどうぞ!→『【まとめ】カメラ女子入門!初心者が上達するおすすめの方法とカメラの選び方』
カメラ女子が教える星空写真の撮り方!カメラの設定と撮影方法
カメラや三脚を準備したら、続いては実際の撮影方法!
手順としては
- 三脚にカメラをセット
- M(マニュアル設定)にする
- MF(マニュアルフォーカス)にする
- シャッタースピードを30秒間に(できるだけ長く)する
- 絞りを開ける(F値を小さくする)
- ISO感度は800〜3200くらいに
これで、シャッターを押しましょう!
1. 三脚にカメラをセット
まずは三脚にカメラを固定!落とさないように。
広角レンズなどのズームレンズなら、いちばん画角が広くなるようにレンズを回しておきましょう。
2. M(マニュアル設定)にする
まず、撮影のモード。マニュアルというのは、「オートじゃなく、自分で考えていろいろ設定するよ」ということ。
一眼レフカメラなどを持っていても、普段はオート(A)で撮影するという人も多いと思います。星空を撮影するときは、マニュアル(M)にしましょう!
3. MF(マニュアルフォーカス)にする
さらに、フォーカス(ピント合わせ)も忘れずにマニュアルにしておきましょう。
カメラ本体のメニューから設定するものと、レンズの横に付いている「AF」と「MF」を変更して設定するものとがあります。
マニュアルフォーカスにした場合、撮影するときにレンズが勝手にウィーンって動いてピントを合わせてくれることはありません!なので自分でレンズを回して、星にピントを合わせる必要があるのです。
星にピントを合わせるのって難しい!というときは、無限遠に(いちばん遠くに)ピントが合うようにしてしまうのが良いですね。
4. シャッタースピードをできるだけ長くする
そして、星空を撮影するときにいちばん重要なのが、シャッタースピードをできるだけ長くするということ!
夜景を撮影するときなどにも応用できるんですが、ちょっとの光をできるだけ多く取り入れる必要があるので、シャッターを長い時間開けておく必要があるのです。
シャッタースピード、1/4000秒, 1/2500秒、・・・、1/125秒、1/100秒、1/80秒、・・・、1/2秒、1秒、2秒、・・・、8秒、10秒、15秒、30秒っていう感じで(カメラによって数字はいろいろですが)、どんどん長くなっていきます。星空写真を撮るときはできるだけ長く!30秒に設定しましょう。
長くすると「カーシャッ」て感じに。そんで30秒なんかにすると、「カー・・(しばらく沈黙)・・・シャッ」ってなるよ。
5. 絞りを開ける(F値を小さくする)
次に、絞り(F値)の設定。
こちらは数字が小さければ小さいほど多くの光を取り込んでくれるので、星空も明るめに写るわけですね。
ただ開けすぎる(数字を小さくし過ぎる)必要もなく・・・だいたいはF値2.8くらい〜5.6くらいの間でしょうか。場所や条件、レンズにもよるんですが。
この範囲内で、暗すぎたら数字を小さく。逆に明るすぎたら数字を大きくしましょう!
6. ISO感度を調整する
最後にISO感度。
感度が高い(数字が大きい)と、暗い場所でも明るく写るんですが、粗くなります。
逆に感度が低い(数字が小さい)と、暗い場所での撮影には向かないんですが、綺麗に写ります。
星空を明るく写したいけど、粗くなりすぎないようにする・・・というわけで、だいたいISO感度は400〜3200くらいが良いですね。
この範囲内で、暗すぎたら数字を大きく。逆に明るすぎたら数字を小さくしましょう!絞りとは逆の操作ですね〜
星空写真をもっと綺麗に撮るには・・・
ここまでの方法をマスターすれば、誰でも簡単に星空写真は撮れます!ぜひ挑戦してみてください。
さらに、「もっと綺麗に撮りたい・・・」という人のために、すぐに真似できる知識やちょっとした小道具を紹介しておきます!
天の川の位置を把握する
綺麗な星空写真といえば、やっぱり天の川ですよね!
時期によって、場所によって、条件によって、天の川が見えない(ちょうどその位置にない)ことはあるのでしょうがないんですが・・・天の川がどの辺にあるのかをあらかじめ把握しておいて、ちょうど良さそうな場所に天の川が来る時期、時間帯に撮影をするのがおすすめ。
セルフタイマーで手ブレ防止
シャッタースピードを長くして写真を撮るときは、手ブレは致命的。なので三脚を使うんですが・・・じつはシャッターを押すときだってちょっとのブレは生じているわけで。
ということで、セルフタイマーに設定して、カメラが勝手にシャッターを開いてくれるようにしておきましょう!10秒とかだとちょっと時間かかりすぎなので、2秒とか。
小道具を使って星空写真をさらに綺麗に
せっかく綺麗な星空が見れる場所に行くなら、できる限り超綺麗な星空写真が撮りたいものですね。
Macパソコンの壁紙みたいな?めちゃくちゃ綺麗な星空写真が自分で撮れるようになる小道具も、紹介しておきます!
ソフトフィルター
まずは手軽に買えて気軽に使える、フィルター。
ソフトフィルターを使って星空写真を撮影すると、星ひとつひとつの輝きが増してやわらかいイメージに、幻想的な写真になります!
自分のレンズ口径に対応しているか、よく確認して購入してくださいね。
ポラリエ
それからこちら、秘密兵器!もうこれを買ってしまうと星空写真に100%はまりますね。撮影の仕方が上で紹介したものとはちょっと変わる部分もあるんですが、これは綺麗な星空写真を撮るにはめちゃくちゃおすすめな小道具です!
星って、厳密に言うと動いているわけで・・・それに自分が立っている(三脚を立てている)地面、地球だって動いているわけで。その動きに伴って、カメラのシャッターを長時間開けておくと、星って線状に写ってしまうんですよね。
この「ポラリエ」っていう道具は、星のそうした動きを追いかけてくれるものなのです。つまり、長時間シャッターを開けていてもひとつひとつの星にしっかりフォーカスしたままにしてくれるということ!
もし本気で星空写真を撮りたいなら、買わないとだいぶ損!な、おすすめ小道具でした。
カメラ女子、初心者に!写真の撮り方とカメラの設定方法を学ぶ
星空写真に関しては、ここまでで紹介した設定をすべて真似してもらえれば撮影できるんですが・・・
まずは根本的に、カメラの使い方や設定の仕方が分からないという人に。基本的なカメラの設定が分からずいつもオートで撮っているという人に。
マニュアルモードにして「絞り」「シャッタースピード」「ISO感度」を自分で設定して撮ると、自分でいろいろと調節ができるので良いんですが、そういう設定の仕方についてはある程度基本的な勉強が必要です!
カメラの設定や使い方について勉強したい人には、この本を1冊まるごと読んでおくことをおすすめします!初心者にもわかりやすく、カメラの使い方や設定方法など一通りのことが書いてあるので。
一眼レフやミラーレス初心者にはもちろん、コンパクトデジカメにも使える知識がたくさんです。
星空写真の撮り方ってちょっと特殊でしたが・・・他にもいろいろな物の写真の綺麗な撮り方、もっと詳しく勉強したい!という人はこちらの記事を参考にどうぞ!→『カメラ女子なら知らなきゃ損!自分で物撮りする方法とコツ、おすすめ講座まとめ』
ちなみに100円ショップとかで売ってるやつは、まじでショボくて安定しないしブレるので星空撮影にはおすすめしません!
こちらも参考に→『カメラ女子用アクセサリ!初心者にも手軽でおすすめなカメラ三脚ベスト3』